区分 | 詳細 |
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名称 | 革命のレシピ ~ポートランドから学ぶ市民自治による地方創生シンポジウム~ |
日時 | 2015.09.28(月) | 対象地域 | アメリカ ポートランド州 | 参加対象者 | 一般 | 定員/参加者数 | 約110名 | 参加費 | 1000円 | 地域デザイン7Step |
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リスト | 企画フロー | リンク |
概要
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「革命のレシピ」は、 「人類が未来の地球に生き残るために」という基本理念のもと、誰かに任せる民主主義から、自分で決める参加型民主主義を提唱するCrowd Government Labが企画プロデュースする、社会変革と市民自治の実現に向けたテーマ型シンポジウムです。
会場/地図
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イトーキ SYNQA
当日のタイムスケジュール
- ●第1部
15:00 開会挨拶
15:00 ゲストトーク
●第2部
16:15 パネルディスカッション
17:30 閉会再撮
ゲスト紹介
- 【ゲスト】
- Mark Lakeman氏
- ソーヤー 海氏
- 谷崎 テトラ氏
- 東 大史氏
【ファシリテーター】
運営
イベント報告
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2015年09月28日(月)、株式会社イトーキのイベントスペースSYNQAにて、第1回『革命のレシピ ~ポートランドから学ぶ市民自治による地方創生シンポジウム~』が開催されました。
【背景】
本企画は、全3部構成で企画されました。
第1部は、ゲストであるMark Lakeman氏とソーヤー海氏から、City Repair Projectによる公共空間を利用した住民主導のまちづくりについてトークセッション形式でお話をいただきました。
第2部は、Crowd Government Labより谷崎テトラ氏と東大史氏、Mark Lakeman氏、ソーヤー海氏よる、日本の市民自治の導入についてトークセッション形式でお話をいただきました。
第3部は、ゲストの方々を交えて交流会を行いました。
【第1部の様子】
第1部は、地方創生の先進地であるアメリカ合衆国オレゴン州ポートランドより、「City Repair Project」の中心人物Mark Lakeman(マーク・レイクマン)氏と、持続的農業(パーマカルチャー)や非暴力コミュニケーションを体験型ワークショップで展開する「東京アーバンパーマカルチャー」のソーヤー海氏による、トークセッションが行われました。
City Repair Projectとは、交差点やまち角などの公共空間を市民主導で憩いの場に変える新しいコミュニティー形成の手法です。
元々、公道は、市民が自由に集まり、自由に時間を過ごせる場所として存在していました。兼ねての公道は、様々な情報交換や談義が交わされ、公道が市民にとってのコミュニティーの場として機能していました。しかしながら、自動車の誕生や行政の管理により、公道でのコミュニティー形成は困難となり、市民の関係性も限られたものになっていきました。その結果、市民のまちに対する意見が反映されない社会問題を抱えたとMark Lakeman氏は唱えます。
その解決案として、Mark Lakeman氏は、市民が気軽に議論できる環境を作るため、公道を新しいコミュニティーの場とするCity Repair Projectを実行しました。当時のポートランドでは、公道へ勝手に手を加えることは違法とされていたものの、有志による市民を集め、まちの交差点いっぱいに絵を描きました。当然、行政からは、問題行動とされ、批判をされていたものの、その交差点では絵の影響により車が徐行運転で通過するようになり、子どもの事故が減ったそうです。その結果、市長にもCity Repair Projectが認められ、ポートランドではほとんどの地で合法となりました。
City Repair Projectの合法化により、市民が自分たちで暮らしやすいまちを考えられるようになりました。老若男女が、まちに必要と思うものを考え、作成し、共有する。このような一連の流れを経た拠点に新しいコミュニティーが生まれるサイクルが誕生しました。その結果、まちにはソーラーパネルでいつでも暖かいお茶が飲めるティースポットや、まちかどで有志が本を並べるまちかど図書館など、様々なものが生まれたそうです。
City Repair Projectで大事なことは、市民のマインドを変えることにあるそうです。子どもや女性がまちづくりに声を届けられる、自分たちの手でまちを作ることにより治安改善の効果が見込めるなど、市民が自分たちでまちを形成する意識を持ってもらうことにより、完成されていくとお話いただきました。
【第2部の様子】
第2部は、谷崎テトラ氏、東大史氏、Mark Lakeman氏、ソーヤー海氏よるトークセッションの予定を急遽、谷崎テトラ氏の提案により、来場者との質疑応答の時間へと変更されました。
Q.どうやったら市民がまちを自分事にするよう仕掛けたのですか。
A. Mark Lakeman氏:非常に強い個性を持った方々を捕まえることです。ポートランドではスーパーマンのようなキャラクターの人がいくつか出てきて、みんな彼についていった結果起きたよ。
ソーヤー海氏:ポートランドは規模が大きいから引き合いに出されるが、シティ・リペアは世界中で起きているよ。日本のお祭りも似たようなもので、あれもコミュニティーを形成しているし、ある意味シティ・リペアだよね。
東大史氏:僕は北海道の奈井江町の地方創生に関わっているのですが、本当になにもない地域です。ただ、いつも小学校の登下校の時間に交差点で誘導をしているおじさんがいて、その町で育った人はそのおじさんを知らない人はいないとのこと。そんな町の誰もが知っている人がいるなんてすごいじゃないかとなり、まちが動き出しました。まずは地域のスターを見つけることが大事ですね。
Q.シティ・リペアとパーマカルチャーはどのように関係があるのでしょうか。
A. Mark Lakeman氏:パーマカルチャーはすごく大事なことだが、適用の仕方に十分注意する必要があります。例えば、土地が限られた空間で植林などをすると、他の人の土地を侵略してしまうなどの問題が生じます。しかし、ちゃんと活用したら社会的インパクトは大きいです。パーマカルチャーは大きく言うとプラネットリペアの効果があり、プラネットリペアのもとを辿るとシティ・リペアへ辿りつきます。そこの関係性を見いだせたら、パーマカルチャーの効果は絶大に上がります。
ソーヤー海氏:都会でパーマカルチャーするには政治的、経済的、文化的にデザインしながら取り入れる必要があります。ただパーマカルチャーは人々の心に訴えるのに大きな効果を生むので、シティ・リペアとは切っても切れない関係にあります。
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